365日多趣味な日常

フィルムカメラや本、アニメなどを中心とした神田の日常

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天枷美夏のロボットであるが故の人間としての魅力!!!

      2019/06/15

皆様はご存知でしょうか

天枷美夏-あまかせみなつ-

という少女の名前を……

D.C.II~ダ・カーポII~キャラクターソング Vol.2

2006年に発売された恋愛シュミレーションゲーム「D.C.2」というゲームのヒロインとして彼女は初めて登場しました。

何を隠そう、彼女をネットで見かけて恋をしました。もちろん始めは見た目から入った僕でしたが、今では彼女のすべてが大好きです!!

しかし、当時から誰一人として美夏を好きな人間に出会った事がありませんでした。

そしてそのままかれこれ10年の月日が流れてしまいました……

今では僕が美夏の事が好きだった時代と異なり、ネットも発達してアニメやゲーム好きを公言して生きる人も数多く現れました。

しかし、それでも天枷美夏を好きだと言う人間は数多くありませんでした。

なので僕はここで彼女の、天枷美夏の魅力について多くの事を語りたいと思う!!

彼女の事をかつて好きだった人間がこの記事を見つけて、そして懐かしんでいただければ嬉しいです!!

10年以上前の作品なので、ネタバレ等あると思いますが、僕は気にしません。

ストーリーの核心は載せはしませんが、気になった方はぜひD.C.2をプレイして見てください!!

 

D.C. II P.S.~ダ・カーポII~プラスシチュエーション(通常版)
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天枷美夏という名のロボット

「美夏にはな、この世界で嫌いなものがたった2つだけある。たった2つだけな。」

なかなかエキセントリックな一言を発し主人公の前に現れたのが天枷美夏でした。

正確には洞窟の中で眠る彼女を不慮の事故で覚醒させてしまったのですが。

彼女は遥か昔から目覚める機会を待ち、眠っていたロボットだったのです。

人間とバナナが嫌いな女の子。

見た目はほとんど普通の女の子であり、全くロボットらしさは感じさせませんが、本人は自らを最新鋭のロボットである事に誇りを持っています。

しかし、半世紀近く眠っていたため最新の電子機器などの情報に疎く、少しオバカな一面を見せます。

勝手に自分を目覚めさせた主人公達に敵対心を持っており

一人孤高に過ごし回りに冷たくあたりますが、動物などには情に厚いのです。

そう、D.C.2のツンデレキャラの一人が天枷美夏なのです。

近年のただ闇雲にツンツンしているだけのキャラクターとは違います。

主人公達と心を通わせる事で少しづつ冷たくなった心も暖かくなり、本当に心を開くようになります。

上辺だけの形式張ったものではなく

本当の交流というものを時間を追って重ねていきツンから少しづつデレていくのです。

心を持った一人として、彼女は主人公と生きていくのです。

 

 

ロボットが未だ迫害される時代

美夏が再び目覚めた時代はロボットが未だ肩身の狭い世界。

美夏が眠っている半世紀の間に彼女の後継機として開発が進み

世界にはミューと呼ばれるロボットが高値で売り買いされるようになっていました。

美夏の後継機として開発が進んだだけあり、ミュー達は外見や中身もほとんど女の子と変わりありません。

そう、一人の女の子として完成しているのです。夜の営みまで……

さらに美夏は待ちですれ違うロボット達を見て心を痛めます。

彼女達が反抗しないように、感情を一部制御されていたのです。

ロボットに人権はない世界。

美夏達ロボットは生きていきにくい世界。

それは世界が天枷美夏にとっての全てを否定していることと同義です。

彼女が人間を嫌いになってしまう理由がそこにありました。

 
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彼女を語る上で欠かせないバックグラウンド

美夏が人間を嫌いになってしまった理由。

それはひとえに人間のエゴと言えるでしょう。

天枷美夏を開発したのは、天枷博士という時代を代表するロボット工学の第一人者でした。

生まれたての美夏は純粋無垢に博士との交流を深めていきます。

しかし、時代にとって彼女は早すぎた存在でした。

主人公が生きている時代よりさらに半世紀ほど前の時代。

今よりロボットへの風当たりが強いのは想像に難くありません。

天枷博士は大切な存在として生み出した美夏を睡眠装置に入れて長く眠らせる事を決意します。

願わくば、人とロボットがともに暮らせる世界になる頃にもう一度生まれてほしいと。

しかし、美夏はそう受け取る事はできませんでした……

自分を生み出しておきながら、身勝手な主張で自分を封じ込める。

そんな人間に彼女は深い失望を覚えます。

そしてまた身勝手に主人公に起こされてしまった。

まだロボットが肩身の狭い世界。

元は優しかった美夏が人間を恨んでしまうのも無理はありません。

 

 

大切な人間との出会い

そんな美夏を本当に救ってくれたのが、主人公達でした。

勝手に目覚めさせてしまった責任として、天枷研究所の人間から身の回りのサポートを命ぜられる主人公。

一つしたの学年として学園に転校してきた天枷美夏を気にかけるうちに

気がつけば主人公や悪友達と美夏は仲良くなっていきます。

ロボットとしての美夏ではなく

今この場に生きる一人の「天枷美夏」として

彼女が本当に必要としていたものがそこにはありました。

「美夏が自分を美夏だって思う意識はこの人工知能の中にあるカタチないものだ。
回路が、機械が美夏なんじゃない。わかるか?」
「忘れるな。行動を制限されている市販のロボにだって、心は――感情はあるのだ。」

ロボットではない、一人の天枷美夏という存在。

それを認めてもらえる事、それが彼女の本質ではないにしろ、自覚のない願いの一つでした。

そして次は美夏の番

ロボット達を批判して迫害するだけではない、きちんと認めてくれる人間の存在。

それを知ったとき、彼女は本当の意味で尖る事なく生きていく事ができるようになりました。

桜並木で彼女が言った言葉。

義之がいてくれればそれでいいんだ、美夏にとってそれだけで十分なのだ。

優しい人間もいるのだと、教えてくれたじゃないか。それだけで十分なんだ。

涙がとまりません。

彼女の魅力を少しでも多くの人間に知ってほしく、ここまで長く欠かせていただきました。

ぜひもう一度、ゲームを起動し、彼女に会いにいってほしいです。

そこには、ツンツンしながらも根は本当に優しい、笑顔の彼女が待っていますから。

 

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